「ウォーターボール進化論



小さなリスが、木の実を食べている。

偶発的な変異の中で、
淘汰されるものと継代されていくもの?

長い地球の歴史の中で、
淘汰されてきた数多くの生物体?
生き残った生物体?
進化した生物体?

リスはまだ、木の実を食べている。

人はなぜサルから進化したのか。
なぜサルはサルのままなのか。


こうした疑問に答えるための、
いろんな偽説がある中で、
絶望のスポットを抽出した、
一人の科学者の寝言。


みずたまの答え
  「地球の環境は歴史とともに驚嘆すべき変貌を重ねてきましたが、
   そうした残酷環境きまぐれ路線変更を受けまして、
   生物体が生き残る方法として編み出したものが進化であると仮定します
   いろんな生物がいればいるほど、
   路線変更されて滅びる生物とは別に、生き残る生物も出てくるというわけです。
   だからヒトになったサルもいれば、サルのままのサルもいるのです。」
   
ひかるはしらの答え
   「海ができたことに理由なんてない。
    アミノ酸が出来て、タンパク質が出来た。
    それから大腸菌が生まれ、プランクトンが生まれ、いろんな生物が生まれた。
    そんなことにいちいち理由があるとは思わない。」

みずたまが思うひかるはしらの排他
   「君は科学者じゃありませんね。」

木の実を食べ過ぎた小さなリスが、
スポットを残らず吸い尽くして、
渇いたノドをうるおした。

「科学者って、なんだい?」
「エントロピー変化を数値で表して、この世の全てを知ったつもりになったわけさ。」
「理由なんてないのさ。」
「虚無だよ、虚無。」

リスは、
横になって、
ぐったりして、
そして動かなくなった。

「失敗しましたね。」
「でも偶然、リスに特異的なドク成分が見つかったネ」
「偶然だネ」

「ところでこれが」
科学かい?
「明るい未来だよ」




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